【導入編②】conda-forgeの設定

【導入編①】で”『Miniconda』+『conda-forge』の利用であれば無償”というワードがありましたが、
『conda-forge』が何なのか、そしてやっておくべき初期設定を紹介します。

conda-forgeとは?

conda-forgeとは、github上で組織されているコミュニティ主体のパッケージコレクションだそうです。

githubとは、世界中のエンジニアが様々なプログラムコードを保管して、他の人に共有するためのサービスであり、
pythonのプラグラムを作成するときに、github上のconda-forgeに保管されているパッケージをインストールして活用することができます。

conda-forgeに関する設定

Anaconda(Miniconda)では、パッケージをインストールする際に、デフォルトでは『default』というチャンネルからインストールする設定となっています。このまま商業活動に利用すると規約違反にあたる可能性がありますので、チャンネルを『conda-forge』へ変更しておきます。

個人の非ビジネス目的の場合、そのままの設定でも問題ありません。

ただし、今後会社で使用する可能性があれば、環境を揃えるためにも設定しておいたほうが良いかと思います。

Minicondaの設定ファイル「.condarc」を探す

「.condarc」というファイルにチャンネル設定を追加するため、
まずはファイルがあるかどうか確認する。(以下どちらかのフォルダにある可能性があります。)

①C:\Users\[ユーザー名]
②C:\Users\[ユーザー名]\miniconda3

①に置いてある場合は②に移動させておきましょう。
(必須ではないですが、miniconda関連のファイルはminicondaのフォルダに入れておいたほうがわかりやすいと思います。)

「.condarc」ファイルの作成

「.condarc」が見つからない場合、「Anaconda Prompt」で下記コマンドを実行し、ファイルを作成する。

cd C:\Users\[ユーザー名]\miniconda3
copy nul .condarc
「.condarc」に設定を追加する

新規作成または既存の「.condarc」ファイルをメモ帳やテキストエディタで開く。
以下の内容を追加する。(もし既存の内容があれば、下に追加する。)

channels:
  - conda-forge
チャンネル設定の確認

「.condarc」を保存したら、「Anaconda Prompt」で下記コマンドを実行し、チャンネル設定が反映されているか確認します。
STEP.3で入力した内容が反映されていればOKです。

conda config --show channels
チャンネル設定変更の確認テスト

下記のコマンドを実行します。

conda update --all

すると、以下のようにすでにインストールされているライブラリについて、
conda-forgeのものに置き換えるか聞かれますので、yを入力して再インストールが終わったら完了です。

[パッケージ名]  pkgs/main::~~ --> conda-forge::~~

もし「HTTP Error」や「Proxy Error」が発生する場合、追加設定が必要です。
社内ネットワークを使用している場合などに発生する可能性があります。
これらのエラーが出た場合は、次の記事を参考にしてください。

【導入編③】社内プロキシの設定

「conda update –all」実行後に、「conda activate ~」や「conda install ~」などを使おうとした時に、
「ImportError: DLL load failed while importing _ctypes: Can’t find specified module.」というエラーが発生することがあります。
その場合、次の方法で対策できます。

Minicondaをアンインストール

まずはMinicondaを丸ごとアンインストールします。(この記事ではインストールしたばかりという前提なので、ダメージはないと思います。)
アンインストールするにはC:¥Users¥[ユーザー名]¥miniconda3フォルダ内の「Uninstall-Miniconda3.exe」を実行します。

Minicondaを再インストール

同じ手順でMinicondaを再インストールします。
そして「conda update –all」実行前に、以下の3つのファイルをデスクトップなど別の場所にコピーしておきます。
C:\Users\[ユーザー名]\miniconda3\Library\binフォルダ内の「ffi.dll」,「ffi-7.dll」,「ffi-8.dll」

「conda update –all」を実行

上の3つのファイルを別の場所にコピーした後に「conda update –all」を実行します。
ここまでは先ほどと同じのため、このままではエラーが発生すると思います。

コピーしておいた3つのファイルを元に戻す

コピーしておいた3つのファイルを元のフォルダC:\Users\[ユーザー名]\miniconda3\Library\binへ戻します。
この状態で「conda activate ~」や「conda install ~」を実行すると、正常に実行することができます。

「conda update –all」実行後に、「conda activate ~」や「conda install ~」などを使おうとした時に、
「AttributeError: module ‘brotli’ has no attribute ‘error’」というエラーが発生することがあります。
その場合、次の方法で対策できます。

Minicondaをアンインストール

まずはMinicondaを丸ごとアンインストールします。(この記事ではインストールしたばかりという前提なので、ダメージはないと思います。)
アンインストールするにはC:¥Users¥[ユーザー名]¥miniconda3フォルダ内の「Uninstall-Miniconda3.exe」を実行します。

Minicondaを再インストール

同じ手順でMinicondaを再インストールします。
そして「conda update –all」実行前に、「conda install brotlipy」を実行します。

「conda update –all」を実行

上記インストール後に「conda update –all」を実行します。
その後は、問題なく「conda activate ~」や「conda install ~」が使えるはずです。

他にも必要な初期設定がありますので、次回説明します。

【導入編④】仮想環境の作成